低感染リスク型ビジネスモデル枠

新型コロナウイルス感染症対策 補助金・助成金

「低感染リスク型ビジネスモデル枠」について

低感染リスク型ビジネス枠」とは、第3次補正予算による中⼩企業⽣産性⾰命推進事業の特別枠の改編(2,300億円)です。

中小企業生産性革命推進事業とは、中小企業庁が所管する補助金制度で、「小規模事業者持続化補助金」「ものづくり補助金」「IT導入補助金」を指します(3大補助金)。

補助金について【概要】
3大補助金について
「特別枠」について

3大補助金の、新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるために前向きな投資を行う事業者を支援するために、通常枠に加えて「特別枠」が創設され、昨年2020年末に終了になりました。

ところが、この第3次補正予算の事業概要を読むと、「低感染リスク型ビジネス枠」というものが「特別枠」の継続版として実施が予定されています。

要するに、ものづくり補助金、小規模事業持続化補助金、IT補助金の特別枠が継続実施されるということです。

この補助金や今回ご紹介の枠は、令和2年度三次補正の政府予算に基づき実施するため、予算案等の審議状況や政府方針の変更等により、公募の内容等が変更される場合があります。

詳細は事務局発表の公募要領をご確認ください。

 

低感染リスク型ビジネス枠の事業内容

事業⽬的・概要

  • 新型コロナウイルス感染症の影響が⻑期化する中、感染拡⼤を抑えながら経済の持ち直しを図るため、中⼩企業のポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環を実現させることが必要です。
  • 新型コロナウイルス感染症の流⾏が継続している中で、現下及びポストコロナの状況に対応したビジネスモデルへの転換に向けた中⼩企業等の取組を⽀援するため、令和2年度⼀次・⼆次補正で措置した特別枠を新特別枠(低感染リスク型ビジネス枠)に改編します。(※現⾏の特別枠は令和2年12⽉で募集終了)

成果⽬標

■ものづくり・商業・サービス⽣産性向上促進事業により、事業終了後4年以内に、以下の達成を⽬指します。
・補助事業者全体の付加価値額が年率平均3%以上向上
・補助事業者全体の給与⽀給総額が1.5%以上向上
・付加価値額年率平均3%以上向上及び給与⽀給総額年率平均1.5%以上向上の⽬標を達成している事業者割合65%以上
■⼩規模事業者持続的発展⽀援事業により、事業終了後2年で、販路開拓で売上増加につながった事業者の割合を80%とすることを⽬指します。
■サービス等⽣産性向上IT導⼊⽀援事業により、事業終了後4年以内に、補助事業者全体の労働⽣産性の年率平均3%以上向上を⽬指します。
※ 3事業とも、補助事業実施年度の⽣産性向上や賃上げは求めないこととします。

事業イメージ

低感染リスク型ビジネス枠における各補助事業の拡充内容
低感染リスク型ビジネス枠における各補助事業の拡充内容

 

①ものづくり・商業・サービス⽣産性向上促進事業(ものづくり補助⾦)

ものづくり補助金「低感染リスク型ビジネス枠」予告版
ものづくり補助金「低感染リスク型ビジネス枠」予告版

 

概要

  • 対⼈接触機会の減少に資する、製品開発、サービス開発、⽣産プロセスの改善に必要な設備投資、システム構築等を⽀援します。
  • 補助額︓100万〜1,000万円
  • 補助率︓2/3(事業規模に関わらず)

「低感染リスク型ビジネス枠」のメリット

  • 補助率が2/3
  • 広告宣伝・販売促進費を補助対象に

「低感染リスク型ビジネス枠」の申請要件

新型コロナウイルスの感染拡大及びポストコロナの状況に対応したビジネスモデルへの転換に向けた投資をすること
①物理的な対人接触を減じることに資する革新的な製品・サービスの開発
例:AI・IoT等の技術を活用した遠隔操作や自動制御等の機能を有する製品開発(部品開発を含む)、オンラインビジネスへの転換等
②物理的な対人接触を減じる製品・システムを導入した生産プロセス・サービス提供方法の改善
例:ロボットシステムの導入によるプロセス改善、複数の店舗や施設に遠隔でサービスを提供するオペレーションセンターの構築等
③ポストコロナに対応するビジネスモデルの抜本的な転換に係る設備・システム投資
※キャッシュレス端末や自動精算機、空調設備、検温機器など、ビジネスモデルの転換に対して大きな寄与が見込まれない機器の購入は、原則として、補助対象経費になりません

(参考:一般型)

 
■概要
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。
 
・補助金額:100万円~1,000万円
・補助率:中小企業者 1/2、小規模企業者・小規模事業者2/3
・設備投資:単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必要
・補助対象経費:機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費

■一般型の申請要件
○以下の要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定し、従業員に表明していること。
・事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
(被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業・小規模事業者等が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均1%以上増加)
・事業計画期間において、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする
・事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加

■公募期間(一般型5次)
・公募開始日 :令和2年12月18(金) 17時
・申請開始日 :令和3年2月2日(火) 17時
・申請締切日 :令和3年2月19日(金) 17時

■電子申請:必須

②⼩規模事業者持続的発展⽀援事業(持続化補助⾦)

小規模事業者持続化補助金「低感染リスク型ビジネス枠」
小規模事業者持続化補助金「低感染リスク型ビジネス枠」

 

  • 小規模事業者等が経営計画を作成して取り組む、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセス導入等の取組を支援します。ポストコロナ社会に対応したビジネスモデルへの転換に資する取組や感染防止対策費の一部を支援。
  • 補助上限︓100万円
  • 補助率︓3/4  ※感染防止対策費は補助対象経費のうち1/4
  • 対象経費:オンライン化の為のツール・システムの導入、ECサイト構築費など
■緊急事態宣言再発令による特別措置
緊急事態宣言の再発令によって令和3年1~3月のいずれかの月の売上高が、対前年又は前々年の同月比で30%以上減少している場合
  • 補助金総額に占める感染防止対策費の上限を1/4以内(最大25万円)から1/2以内(最大50万円)へ引上げます。
  • 審査時における加点措置を講ずることにより優先採択。
■電子申請:必須
※jGrantsによる電子申請のみの受付
※事前にgBIZ IDの取得をお勧めします。

(参考:一般型)

 

<補助額>
一般型:上限50万円
※特例事業者:50万円上乗せ(一般型のみ)
※共同申請可能
<補助率>
一般型:2/3
<補助対象>
一般型:店舗の改装、チラシの作成、広告掲載など
<一般型のみ>
■加点
(1)次の①~④いずれかの賃上げ関係の計画を有し、従業員に表明している事業者
①補助事業完了後の1年間において、給与支給総額を1年で1.5%以上増加させる計画(被用者保険の適用拡大の対象となる小規模事業者が制度改革に先立ち任意適用を受けている場合は、1年で1%以上増加させる計画)
②補助事業完了後の1年間において、給与支給総額を1年で3.0%以上増加させる計画(被用者保険の適用拡大の対象となる小規模事業者が制度改革に先立ち任意適用を受けている場合は、1年で2%以上増加させる計画)
③補助事業完了から1年後、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする計画
④補助事業完了から1年後、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+60円以上の水準にする計画
(2)事業承継の円滑化に資する取組を重点支援する観点から、代表者が満 60 歳以上の事業者であって、かつ、後継者候補が中心となって補助事業を実施する事業者
(3)基準日までに「経営力向上計画」の認定を受けている事業者
(4)「過疎地域自立促進特別措置法」に定める過疎地域に所在し、地域経済の発展につながる取り組みを行う事業者
(5)補助金申請システム(名称:J グランツ)を用いて電子申請を行った事業者
<一般型の今後のスケジュール>
第5回:2021 年6月4日(金)
第6回:2021 年 10 月1日(金)
第7回:2022 年2月4日(金)
第8回:2022 年6月初旬頃
第9回:2022 年 10月初旬頃
第10 回:2023 年2月初旬頃【最終】

③サービス等⽣産性向上IT導⼊⽀援事業(IT導⼊補助⾦)

  • バックオフィス業務の効率化やデータを活用した顧客獲得など生産性向上に繋がるITツールの導入を支援します。
  • 「低感染リスク型ビジネス類型」は、複数のプロセス(販売管理と労務など)を⾮対⾯化・連携し、一層の生産性向上を図るITツールの導入を支援します。
  • 「テレワーク対応類型」は、生産性向上のために、テレワーク環境の整備に寄与するクラウド型のITツールの導入を支援します。

通常枠

<補助額>
  • A類型:30万~150万円未満
  • B類型:150万~450万円
<補助率>
  • A類型:1/2
  • B類型:補助率 1/2
<補助対象>
  • A・B類型:ソフトウェア、クラウド利用費、専門家経費等

低感染リスク型ビジネス枠

<補助額>
  • C類型(低感染リスク型ビジネス類型):30万~450万円
  • D類型(テレワーク対応類型):30万~150万円
<補助率>
  • C類型(低感染リスク型ビジネス類型):2/3
  • D類型(テレワーク対応類型):2/3
<補助対象>
  • C・D類型:通常枠のものに加えPC・タブレット等のレンタル費用が対象
※事業計画期間において、「給与支給総額が年率平均1.5%以上向上」、 「事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上」を満たすこと等を加点要件
中小機構パンフレット「IT導入補助金」
中小機構パンフレット「IT導入補助金」

スケジュール

<令和2年度第3次補正予算持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)の今後のスケジュール>
3月中に公募要領が公表予定のため、詳細については追って情報公開いたします。

■電子申請:必須(ものづくり補助金、IT導入補助金では必須)

※事前にgBIZ IDの取得をお勧めします

まとめ

公募は令和2年度三次補正予算の成立後に開始いたします。
現時点での報道等によると「令和2年度三次補正予算の成立」は1月下旬が見込まれています。
「低感染リスク型ビジネス枠」の予告版も発表され、概要がわかってきました。
そのため、中長期的に必要な設備投資があれば、この機会に補助金の活用をおすすめします。
持続化補助金では、今まで比較的ITリテラシーの低い小規模事業者の負担を考慮して、電子申請が必須ではありませんでした。
しかし、低感染リスク型ビジネスモデル枠は電子申請が必須、一般型では電子申請が加点項目となりました。今後、補助金の申請を考えている事業者さんは、事前にgBIZ IDの取得をしておきましょう。

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