令和6年能登半島地震により被害を受けた被災区域(石川、富山、新潟、福井の4県)を対象として、国は「被災者の生活と生業(なりわい)支援のためのパッケージ」を発表しています。
そして、緊急対応策としては、➀生活の再建、➁生業(なりわい)の再建、➂災害復旧等という3つの分けられており、このパッケージの生業(なりわい)の再建のひとつである小規模事業者を支援する新たな取り組みとして、「小規模事業者持続化補助金」に「災害支援枠」を新たに設置し、2月1日から公募開始します!
なお、小規模事業者持続化補助金(災害支援枠)は、給付金ではありませんので、審査があり、不採択になる場合があります。補助事業遂行の際には、自己負担が必要となり、後払いとなります。
現行の小規模事業者持続化補助金(一般型の申請枠)も公募が開始しているため、内容が混同してしまい分かりづらくなっていることから、本記事では小規模事業者持続化補助金(災害支援枠)について説明していきます。
【重要】被害を受けた証明となる記録と保管についてのお願い
【被害を受けた証明となる記録と保管】
• 被害を受けた資産等の複数写真
• 罹災証明書の取得
• すでに施設復旧等を実施した場合、請求書や領収書、契約書等の取引における書類
※今後、その他支援策等においても必要になることがありますので必ず取得・保管ください。
目次
小規模事業者持続化補助金(災害支援枠)について
現在公募がおこなわれている小規模事業者持続化補助金(一般型の申請枠)とは、全国の小規模事業者が持続的な経営に向けた経営計画を作成し、それらに基づき、地道な販路開拓等の取組や業務効率化の取組を国が支援する補助制度です。
この度、令和6年に発生した「能登半島地震」により、石川県、富山県、新潟県、福井県の被災地域では、多くの小規模事業者が生産設備や販売拠点の損壊、顧客や販路の喪失などに直面しています。
そこで、小規模事業者持続化補助金(災害支援枠)において、これらの事業者の再建を支援するため、被災地域を対象とした補助事業が実施され、国が指定する支援機関の助言を受けながら、事業者が自ら再建計画を策定し、その実施に必要な経費の一部を補助する取り組みが行われます。
通常の持続化補助金の一般型と災害支援枠の違いは以下となります。
- 持続化補助金(一般型の申請枠):販路開拓の取組みが対象
- 持続化補助金(災害支援枠):事業再建に向けた取組み(事業再建に向けた販路開拓等)が対象
現在公募中の、全国対応の小規模事業者持続化補助金「一般型(その他申請枠)」は以下の記事を参考にしてください。
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参考【第16回公募に対応】「小規模事業者持続化補助金」について
2024/8/28 追記:最新の情報にリニューアルしています。 弊社は、認定支援機関として主にヘルスケア関連事業者に公的支援制度を活用した経営支援をおこなっておりますが、2020年以降は ...
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災害支援枠の対象区域(被災区域)
石川県、富山県、新潟県、福井県
災害支援枠の対象者
本補助金の補助対象者の主な要件は以下となります。
(1)上記「被災区域」に所在する、令和6年能登半島地震の被害を受けた事業者であること
被害の証明については、それを証する公的証明の添付(コピーでも可)を必要とします。
①自社の事業用資産に損壊等の直接的な被害を受けた場合
・市町村が発行する事業所等が罹災されたことが分かる公的書類(例:「罹災(被災)証明書」など)
*在庫や棚卸資産の損害は「事業用資産の損壊等」ではありません。
②令和6年能登半島地震に起因して、売上減少の間接的な被害を受けた場合
・地方自治体が独自に発行した証明書(売上減少の証明書)
*間接被害とは令和6年1月から3月の任意の1か月の売上高が前年同期と比較して20%以上減少していることを指します。
(2)小規模事業者であること
小規模事業者とは?
商業・サービス業では、従業員数が5人以下(パート・アルバイトを除く)、製造業、建設業、運輸業では20人以下となります。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
補助対象者の範囲
法人・個人・一定の要件を満たした特定非営利活動法人(医師・歯科医師・助産師を除く)が対象
補助対象となる者 | 補助対象にならない者 |
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(3)本事業への応募の前提として、早期の事業再建に向けた計画を策定していること
(4)資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)
(5)直近過去3年分の「各年」又は「各事業年度」の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
(6)商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいること。
※商工会議所会員、非会員を問わず、応募可能
(7)法人・役員等が、暴力団または暴力団員との関与がないこと
(8)下記3つの事業において、採択を受けて、補助事業を実施した場合、各事業の交付規程で定める様式第14「小規模事業者持続化補助金に係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」を本補助金の申請までに受領された者であること (先行する受付締切回で採択された共同申請の参画事業者を含む)。
①「小規模事業者持続化補助金<一般型>」
②「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」
③「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」
※上記の様式第14「小規模事業者持続化補助金に係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」が受領されていない場合、補助金の申込みができません。
※現在公募を実施している①「小規模事業者持続化補助金<一般型>」において、第11回公募以降の補助事業者は申請できません。第10回公募以前の補助事業者は、事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年間を経過している場合は、申請が可能です。
補助対象事業者
補助対象となる事業は、次の(1)から(3)に掲げる要件をいずれも満たす事業であることとします。
1.「計画」に基づいて実施する事業再建のための取組であること。
- 本事業は、早期の事業再建に向けた経営計画に基づく、小規模事業者による事業再建の取組を支援するものです。事業再建とは関係のない復旧・買換え費用に対する補助ではありません。(損壊等の被害を受けた事業用資産の取替え・買換え等は対象となります)
- 本事業の完了後、概ね1年以内に売上げにつながることが見込まれる事業活動(=早期に市場取引の達成が見込まれる事業活動)とします。
- 本事業で申請する<計画の内容(事業再建に向けた取組)>は、事業実施期間内に完了できる事業再建の取組であること。
補助対象となり得る事業再建の取組事例
- 新商品等を陳列するための陳列棚や什器等の備品の購入
- 商品サービスを訴求するためのチラシ、冊子、パンフレット、ポスター等の制作
- 新規ネット販売・予約システム等の導入
- 新商品サービスの開発に当たって必要な図書の購入
- 事業再建の取組に必要となる機械等の導入
- 販売のスペース増床のため、所有する死蔵の設備機器の処分 ・事業再建の取組のための車両の購入
- 新商品開発等に伴う成分分析等の検査
- 分析の依頼 ・商品PRイベントの実施 ・ブランディングの専門家から新商品開発に向けた指導、助言
- 店舗改装(小売店の陳列レイアウト改良、飲食店の店舗改修を含む。)
※「不動産の購入・取得」に該当するものは不可
2.商工会議所において支援機関確認書(様式3)の取得が必要
3.以下に該当する事業を行うものではないこと
- 取組む事業について、国が助成する他の制度(補助金、委託費、公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬、固定価格買取制度等)と同一又は類似内容の事業は対象外
例)デイサービス・介護タクシー等の居宅介護サービス事業者で介護報酬が適用されるサービス、薬局・整骨院等の保険診療報酬が適用されるサービス - 本事業の終了後、概ね1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業
例)機械を導入して試作品開発を行うのみであり、本事業の取組が直接販売の見込みにつながらない、想定されていない事業
※本補助金のR5年における成果目標が「事業終了後1年で販路開拓につながった事業者の割合を80%以上」としているため - 事業内容が射幸心をそそるおそれがあること、または公の秩序もしくは善良の風俗を害することとなるおそれがあるもの、公的な支援を行うことが適当でないと認められるもの
例)マージャン店・パチンコ店・ゲームセンター店等、性風俗関連特殊営業等
注意ポイント
補助対象者において、風営法第2条1~3号に該当する事業は本補助金の対象となります。
補助上限額
(1)200万円(自社の事業用資産に損壊等の直接的な被害があった事業者)
(2)100万円(間接的な被害(売上減少)があった事業者)
必要となる”被害状況又は売上減による被害状況がわかる資料”
- 被害状況の確認公的書類
(令和6年能登半島地震による罹災証明書等の地方自治体発行書類) - 売上減の確認 令和6年1月から3月の任意の1か月の売上高が前年同期と比較して20%以上減少したことを行政機関が証した書面
(例:セーフティネット保証4号の認定書や、地方自治体が独自に発行した証明書等)
補助率
(1)補助対象経費の3分の2以内
(2)以下の要件をすべて満たす場合は定額(=全額)
- 新型コロナウイルス感染症(令和2年1月28日政令第11号により指定感染症に指定された感染症をいう。)の影響を受けた事業者
- 過去数年以内に発生した災害で被害を受けた以下のいずれかに該当する事業者
①事業用資産への被災が証明できる事業者
②災害からの復旧・復興に向けて国等が実施した支援を活用した事業者 - 次のいずれかに該当する事業者
①過去数年以内に発生した災害の発生日(当該発生日が令和2年1月28日以降の災害にあっては令和2年1月28日とする。)以降、売上高が20%以上減少している復興途上にある事業者
②別表(下表に記載)のとおり、令和6年能登半島地震発生時において厳しい債務状況にあり、かつ、交付申請時において経営再建等に取り組み、かつ、認定経営革新等支援機関に事業計画等について確認を受けている事業者 - 交付申請時において、過去数年以内に発生した災害からの復旧又は復興に向けた事業活動に要した債務を抱えている事業者
- 令和6年能登半島地震により、施設又は設備が被災し、その復旧又は復興を行おうとする者
項目 | 要件 |
厳しい債務状況にある事業者 | 次のいずれかに該当し、早急に企業再建を行う必要がある事業者
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経営再建等に取り組む事業者 | 相応の債務償還能力が認められ、かつ、適切な企業再建計画が策定され、金融機関の協力が得られる等、関係者による支援体制が構築されており、自助努力により企業再建が見込まれる事業者 |
認定経営革新等支援機関に事業計画等について確認を受けている事業者 | 次のいずれの事項についても、認定経営革新等支援機関による確認を受けている事業者
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(参考)定額申請の場合の追加提出物
提出物 | 備考 |
新型コロナウイルス感染症(令和2年1月28日政令第11号により指定感染症に指定された感染症をいう。)の影響を受けたことを証明する書類 |
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過去数年以内*に発生した災害で被害を受けたことを証明する書類 |
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過去数年以内に発生した災害以降、売上高が20%以上減少している復興途上にあることを証明する書類 |
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交付申請時において、過去数年以内に発生した災害からの復旧又は復興に向けた事業活動に要した債務を抱えていることを証明する書類 |
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(注)過去数年とは過去5年以内に発生した災害であって災害救助法の適用を受けたもの。
対象対象経費
(1)要件
補助対象となる経費は、次の①~③の条件をすべて満たすものとなります。
- 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
- 交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費
- 証拠資料等によって支払金額が確認できる経費
今回の公募においては、特例として、令和6年1月1日の能登半島地震により被災した日以降に補助事業を実施し、発生した経費を遡って補助対象経費として認めます。【上記②の特例】
(2)経費の詳細
補助対象となる経費は次に掲げる経費であり、これ以外の経費は本事業の補助対象外となります。また、補助金の額は、補助対象経費に補助率を乗じて得た額の合計額となります。
経費内容 | 各経費の説明 |
①機械装置等費 | 補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費 ※汎用性の高いものはNG(車やパソコン・タブレット等) |
②広報費 | パンフレット・ポスター・チラシ等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費 |
③ウェブサイト関連費 | ウェブサイトや EC サイト等の構築、更新、改修をするために要する経費 例)Webサイト作成・更新(SEO対策含む)、Web広告、SNSに係る費用、システム・アプリ開発や構築費 ※補助金交付申請額の1/4(最大50万円)が上限。またウェブサイト関連費のみによる申請は不可。 |
④展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む) | 新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費 |
⑤旅費 | 補助事業計画に基づく販路開拓(展示会等の会場との往復を含む。)等を行うための旅費 |
⑥新商品開発費 | 新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工するために支払われる経費 |
⑦資料購入費 | 補助事業遂行に必要不可欠な図書等を購入するために支払われる経費 ※取得単価(税込)が10万円未満のものに限ります。 |
➇借料 | 補助事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費 |
⑨設備処分費 | 販路開拓の取組を行うための作業スペースを拡大する等の目的で、当該事業者自身が所有する死蔵の設備機器等を廃棄・処分する、または借りていた設備機器等を返却する際に修理・原状回復するのに必要な経費 ※補助対象経費総額の1/2が上限 |
⑩委託・外注費 | 上記①から⑨に該当しない経費であって、補助事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託(委任)・外注するために支払われる経費(自ら実行することが困難な業務に限ります。) |
⑪車両購入費 | 事業の遂行に必要不可欠であり、もっぱら補助事業で取り組む特定の業務のみに用いることが明らかな車両の購入に必要な経費(事業に供する車両が被災した場合に限る)
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車両購入費について
補助金制度において、通常は汎用性の高いものは補助金の対象外であることがほとんどとなります。
ただし、本公募においては、一定の要件はありますが車両購入費が対象となっています。
補助対象外となる経費(補助金で使えない経費)
①国が助成するほかの制度を利用している事業と重複する経費
- 全国旅行支援等を利用した出張旅費
- 就労継続支援A型事業所・B型事業所など障害福祉サービス事業と重複する経費
- デイサービス・介護タクシー等の居宅介護サービス事業者で介護報酬が適用されるサービス
- 保険適用診療にかかる経費(薬局、整骨院や鍼灸院等の保険診療で使用する機械や保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等)
②通常の事業活動に係る経費
- 販売している商品の仕入
- 老朽化した既存機械の取替え費用
③販売や有償レンタルを目的とした製品、商品等の生産・調達に係る経費
- 塾や教室等で使用する有料教材の制作費用
- 有料配信する動画の制作費
- レンタル事業を営む事業者がレンタル機材を購入する費用
- 電子書籍や本の出版に係る費用(電子書籍に係る費用は新商品開発費でも対象外)
- コワーキングスペース等の有償スペースの改装費用
④他社のために実施する経費
- 他社の販路開拓につながる取組
- 他社の商品を宣伝するためのHP制作費や他社製品を製造するための機械の導入
- 他社への寄付金や協賛金
⑤自動車等車両(車両購入費にて計上可能なものを除く)
- 自動車
- フォークリフト
- キッチンカー
- 除雪車
- キッチントレーラー など
⑥上記のほかに、補助対象経費として認められない経費
- 補助事業の目的に合致しないもの
- 必要な経理書類(見積書・請求書・領収書等)を用意できないもの
- 交付決定前に発注・契約、購入、支払い(前払い含む)等を実施したもの ※展示会等への出展の申込みについてのみ、交付決定前の申込みでも補助対象となります(ただし、請求書の発行が交付決定日以後でなければ補助対象外です)。
※見積の取得は交付決定前でも構いません。 【ただし、今回の公募においては特例として、令和6年1月1日の能登半島地震により被災した日以降に補助事業を実施し、発生した経費を遡って補助対象経費として認めます。】 - 自社内部やフランチャイズチェーン本部との取引によるもの
- 映像制作における被写体や商品(紹介物等を含む)の購入に係る関連経費
- オークションによる購入(インターネットオークションを含みます)
- 駐車場代、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
- 電話代、インターネット利用料金等の通信費
- 事務用品等の消耗品(名刺、文房具、インクカートリッジ、用紙、はさみ、テープ類、クリアファイル、無地封筒、OPP・CPP袋、CD・DVD、USBメモリ・SDカード、電池、段ボール、梱包材の購入など)
- 展示・インテリアを目的とした美術品や骨董品等の購入
- 雑誌購読料、新聞代、団体等の会費
- 茶菓、飲食、奢侈、娯楽、接待の費用
- 不動産購入・取得費、修理費(ただし、設備処分費に該当するものを除く)、車検費用
- 税務申告、決算書作成等のために税理士、公認会計士等に支払う費用および訴訟等のための弁護士費用
- 金融機関などへの振込手数料、代引手数料、インターネットバンキング利用料、インターネットショッピング決済手数料等
- 公租公課(消費税・地方消費税は、(消費税等を補助対象経費に含めて補助金交付申請額を申請し、その内容で交付決定を受けた「免税事業者・簡易課税事業者・2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)の申請者」を除き、)補助対象外とする。ただし、旅費に係る出入国税は補助対象とする。)
- 各種保証・保険料(ただし、旅費に係る航空保険料、展示会等出展で主催者から義務付けられた保険料に係るものは補助対象とする。)
- 借入金などの支払利息および遅延損害金
- 免許・特許等の取得・登録費
- 講習会・勉強会・セミナー研修等参加費や受講費等
- 商品券・金券の購入、仮想通貨・クーポン・(クレジットカード会社等から付与された)ポイント・金券・商品券(プレミアム付き商品券・地域振興券等を含む)での支払い、自社振出・他社振出にかかわらず小切手・手形・相殺による決済・支払い
- 役員報酬、直接人件費
- 各種キャンセルに係る取引手数料等
- 補助金応募書類・実績報告書等の作成・送付・手続きに係る費用
- 購入額の一部又は全額に相当する金額を口座振込や現金により申請者へ払い戻す(ポイント・クーポン等の発行を含む)ことで、購入額を減額・無償とすることにより、購入額を証明する証憑に記載の金額と実質的に支払われた金額が一致しないもの
- クラウドファンディングで発生しうる手数料(返礼品、特典等を含む)
- 1取引10万円(税抜き)を超える現金支払
- 補助事業期間内に支出が完了していないもの(分割払い、クレジットカード決済、リボルビング支払等の場合、金融機関等から引き落としが補助事業期間内に完了していることが必要。)
- 売上高や販売数量、契約数等に応じて課金される経費や成功報酬型の費用
- 謝金
- 雑役務費(アルバイト代などの人件費、派遣労働者の派遣料、交通費として支払われる経費等)
- 上記の他、公的な資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費
採択審査
基礎審査 | 次の要件を全て満たすものであること。要件を満たさない場合には、その提案は失格とし、その後の審査を行いません。
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加点審査 | 計画情報について、以下の項目に基づき加点審査を行い、総合的な評価が高いものから順に採択を行います。
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スケジュール
1次受付締切:令和6年2月29日(木)[郵送:締切日当日消印有効]2次受付締切:令和6年4月26日(金)[郵送:締切日当日消印有効]3次受付締切:令和6年7月5日(金)[郵送:締切日当日消印有効]- 4次受付締切:令和6年8月19日(月)[郵送:締切日当日消印有効]
申請の流れ
申請の流れは以下となります。
申請の流れ
- 申請書類の作成
※地域の商工会議所・商工会のHPからダウンロードします - 「支援機関確認書(様式3)」の取得
地域の商工会・商工会議所の窓口に申請書類の写しを持参 - 受付締切までに申請書類一式を郵送(締切日当日消印有効)
持参、宅配便、電子申請は不可
事業所の所在地により、日本商工会議所地区と全国商工会連合会地区があり、申請用紙および申請先が異なりますので注意が必要です。
よくある質問
以下は、災害支援枠の申請や補助金の利用に関してよくある質問とその回答を簡潔にまとめたものです。
Q1: 補助金申請の手続きや支払いまでの流れは?
A1: 罹災証明書の発行、事業計画書の作成、確認書の発行、補助金事務局への申請、採択後の事業実施、実績報告と証憑の提出、認められた経費に対する支払い。
Q2: 事業実施期間はいつまで?
A2: 交付決定後から令和6年10月31日まで。
Q3: 申請対象となる事業者の所在地に制限はあるか?
A3: はい、石川県、富山県、福井県、新潟県が対象です。
Q4: すでに実施した取組も補助対象となりますか?
A4: 発災日以降に発注・契約していれば、補助の対象となる可能性があります。
Q5: 業態を変更した場合も補助対象となりますか?
A5: 事業再建に向けた取組であれば対象です。
Q6: 機械設備について、損壊等の被害を受けた場合の取替え、買換えのみが補助対象経費となるの?
A6: 事業再建に向けた経費が対象で、損壊等に限定されません。
Q7: 車両を購入するにあたって、必要な要件は?
A7: 申請者名義で事業遂行に必要不可欠な車両であれば可能です。
Q8: 中古車両の補助対象経費の上限金額は?
A8: 上限金額は特に設定されていません。
Q9: ローンで購入した車の支払いが補助事業実施期間内に完了しない場合は?
A9: 実施期間内に全額支払いが完了しないと補助の対象になりません。
Q10: 他の補助事業との重複申請は可能ですか?
A10: 対象経費が異なれば重複申請が可能です。
Q11: 対象経費を発災日まで遡る場合、見積書の提出要件に該当したが、見積書を取得していない場合はどうすればよいですか?
A11: 補助金地方事務局に相談してください。特別な理由が認められた場合、理由書等の提出が求められます。
Q12: 対象経費の支払いで1取引10万円超の現金支払いがある場合はどうする?
A12: 原則、銀行振込ですが、特別な理由がある場合は補助金地方事務局へ相談してください。
Q13: 確定申告書、決算書等が災害で紛失した場合は?
A13: 最寄りの税務署へ相談し、類似資料の入手を試みてください。入手困難な場合は補助金地方事務局に相談してください。
Q14: テナント入居者が申請する場合、どのような書類が必要?
A14: 建物所有者の罹災証明書等の写しと賃貸借契約書の写しを提出してください。
Q15: 賃貸物件の修繕は補助の対象になりますか?
A15: 原則として対象外です。なりわい再建支援事業への申請を検討してください。
Q16: 売上減少の証明として決算書等の添付は必須ですか?
A16: 補助金事務局では売上減少は自治体の書類で確認するため、証憑の提出は不要です。しかし、事業実態の確認のため、法人は貸借対照表や損益計算書、個人事業主は確定申告書や収支内訳書の提出が求められます。
Q17: 本社と事業所の所在地が異なる場合、どこの自治体から証明書を取るべき?
A17: 補助事業を実施する所在地の自治体から証明書の発行を受けてください。
Q18: 自治体から罹災証明書ではなく届出証明書しか発行してもらえないが、これで申請できるか?
A18: 届出者が申請者と一致し、自治体の印が押されていれば公的証明書類として扱います。
Q19: 定額要件の「過去数年以内に発生した災害以降、売上が20%以上減少している」の期間は?
A19: 災害発生前の3ヶ月と、災害直前3ヶ月の売上を比較します。
Q20: 建設業で自社で復旧工事を行いたいが、費用は補助対象か?
A20: 自社での復旧工事費用は補助対象外です。なりわい再建支援事業への申請を検討してください。
Q21: 災害支援枠ではない持続化補助金を申請中・実施中・実施済みですが、災害支援枠にも申請できますか?
A21: はい、2次公募より申請が可能です。ただし、申請中の計画と災害支援枠で申請する計画が重複する場合は、補助金額が減額される可能性があります。実施中や実施済みの場合も同様の注意が必要です。実施済みの場合、補助事業終了から1年後に様式第14を提出する必要があります。
最後に
「小規模事業者持続化補助金(災害支援枠)」は、令和6年の能登半島地震により被災した石川、富山、新潟、福井の4県の小規模事業者を支援する新しい取り組みです。
本記事では、この災害支援枠の詳細を解説してきました。補助金の公募は2月1日から始まりますが、給付金ではなく審査があり、自己負担が必要なことに留意が必要です。
また、既存の一般型の小規模事業者持続化補助金がとの大きな違いは、災害支援枠は事業再建に向けた取組み(事業再建に向けた販路開拓等)が対象となっています。
さらに、遡及適用や車両購入費が補助対象経費となっている点もあるため、一般型との混同を避けるように心掛けましょう。
そして、被災事業者の方々にとって、迅速かつ的確な情報提供や支援ができることを願っています。
弊社では、認定支援機関として全業種の事業を対象として、なりわい支援に関する無料相談や「公的支援制度(補助金・助成金等)」の申請条件や手続きの情報提供や申請におけるサポートもおこないます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
無料相談について
「被災者の生活と生業(なりわい)支援のためのパッケージ」などの支援制度は複雑で今後も更新が予定されます。
「現在、自社の状況で何が使えるのか?」、「この制度を活用するにはどうすればいいのか?」などと悩んでいる方に向けて、LINE・メールまたは電話・オンライン会議システム(Zoom等)による無料相談に対応させていただきます。
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