デジタルマーケティング

デジタルマーケティング マーケティング

デジタルマーケティングの実践

今回は、デジタルマーケティングを具体的に実践していくために知っておくべきことを説明していきます。

経営戦略およびマーケティング戦略に基づいて、デジタルマーケティングを実践していきます。そのため、環境分析で抽出した要点や、STPと戦略であるマーケティングミックス(4P)内の各要素が整合していることが前提となります。

 

デジタルマーケティングの基本

デジタルマーケティングの実施に際して、混同してしまいそうなデジタルマーケティングの概念と、マーケティング戦略との関係性、基本概念となる「マーケティングファネル」について説明していきます。

デジタルマーケティングとは?

先ずは「マーケティング」の意味ですが、売れる仕組みを作ることです。具体的には、「誰に対して」「どのような価値を」「どのような方法で提供するのか」について考えることです。
このマーケティング概念のなかに、アナログ(オフライン)マーケティングやデジタルマーケティングが存在します(図1)。そして、デジタルマーケティングは、webマーケティング、SNSマーケティング、動画マーケティングなどを包括する概念です。これらはマーケティング手法の領域の違いで区別します。
特に混同されるデジタルマーケティングとwebマーケティングの違いは、デジタルマーケティングは、オンラインで行うマーケティング全般を指し、ウェブサイトへ誘導することを主軸としたWebマーケティングと違い、SNS、動画、LINE、メールなどありとあらゆるデジタル媒体を活用します。

客とのあらゆるオンラインの接点を包括的に取り込むことができるデジタルマーケティングは、webマーケティング以上に顧客一人ひとりと深い関係性を構築し、企業ブランドや商品、サービスの強力なファンを獲得するチャンスを広げる手法だといえます。

 

参考

デジタルトランスフォーメーション(DX

最近よく聞くデジタルトランスフォーメーション(DX)の意味としては、アナログ手法をデジタル手法に転換して従来より成果を上げることを指します。マーケティングのDXをおこなう方法として、「チラシ」から「地域指定のGoogle広告」にすることや、業務効率化のDXとして紙の契約書をクラウドサインにしたり、経理・確定申告をクラウドサービスでおこなうなどがあります。言葉の意味として、デジタルトランスフォーメーション(DX)=デジタルマーケティングでは無いということことです。

 

デジタルマーケティングとwebマーケティング

図1:デジタルマーケティングとwebマーケティング

 

マーケティング戦略との関係性

マーケティング戦略との関係とデジタルマーケティング施策は戦略決定のフレームワークであるマーケティング・ミックス(4P)とビジネスモデルキャンバス(BMC)で考えると、図2の通りとなります。
マーケティング・ミックス(4P)では、Promotion(プロモーション)とPlace(流通・チャネル)、ビジネスモデルキャンバス(BMC)では、Customer Relation(顧客との関係)とChannel(チャネル)に対してデジタルマーケティングをどのように組み合わせていくかを考えていきます。

マーケティング戦略とデジタルマーケティングの関係性

図2:マーケティング戦略とデジタルマーケティングの関係性

 

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基本となる概念

ファネルとは、「漏斗(ろうと・じょうご)」という意味で、その形状が消費者の認知から購入にいたるまでの購買行動を示す形にそっくりなことから、「マーケティングファネル」という用語として使われています(図3)。
漏斗の形状が指し示す通り、マーケティングファネルは下部に向かって先細りしている点が特徴です。先端に行くに従って形が細くなっているのは、消費者の購買にいたる心理プロセスを表したものであり、ファネルの各段階を経過するたびに見込み顧客が減っていくことを表しています。

デジタルマーケティングの実践にあたりマーケティングファネルが必要な理由は、消費者の購買プロセスごとにアプローチ方法を変化させなければならないからです。そして、購買プロセスの各段階にはそれぞれ異なったニーズが存在するため、マーケティングファネルの各段階にいる消費者ニーズを理解することが重要となります。
そのため、ファネル分析を行うことで、どの段階の消費者に対しての施策を見直すべきなのか、重点的に施策を仕掛けるべきはどの過程なのかが明確になります。

尚、マーケティングファネルにおける行動のシナリオは、後述するカスタマージャーニーや消費者行動モデル(AIDMA、AISAS、VISASなど)で具体化して検討していきます。

 

マーケティングファネル(ダブルファネル)

図3:マーケティングファネル(ダブルファネル)

 

ファネルの種類は、パーチェスファネル、インフルエンスファネルがありそれを組み合わせて、より大きな効果を生み出そうとするのがダブルファネルとなります(表1)。

パーチェスファネルは、古くからマーケティングモデルとして知られている考え方と非常に近いものです。
顧客が商品・サービスを認知して購買に至るまでの過程を表しています。企業が主役となりマーケティングをおこない、顧客が「認知→興味・関心→比較・検討→購入」の段階を経るに従って、だんだん少数に絞り込まれていく形になることを表しています。
さらに、ファネルの階層を大きく分けて「Top of the Funnel:TOFU」「Middle of the Funnel:MOFU」「Bottom of the Funnel:BOFU」の3種類に分類することができます。

参考

  • TOFU(トップ オブ ファネル)
    TOFU(Top of Funnel)とは、ファネルの上層部のことで、いわゆる潜在顧客層のことです。
  • MOFU(ミドル オブ ファネル)
    MOFU(Middle of Funnel)は、ファネルの中間層のことで、見込み顧客層のことを指します。
  • BOFU(ボトム オブ ファネル)
    BOFU(Bottom of FunneI)は、ファネルの下層部のことで、すぐに購買行動に至る顧客層のことを指します。
  • COFU(カスタマー オブ ファネル)COFU(Customer of Funnel)は、インフルエンスファネルに該当する顧客層で、購買行動に至った顧客層のことを指します。

インフルエンスファネルは、パーチェスファネルが顧客の商品・サービス購入前の流れを図式化したものであるのに対して、顧客の製品・サービス購入後の流れを図式化したものです。
パーチェスファネルとは異なり、インフルエンスファネルは顧客が主役となり、「継続→好意(ファン化)→共有・紹介→発信・拡散」の段階が進むことによって数も増えていき、顧客が新たな顧客を作り出しているような形になります(ダブルファネル効果)。

 

表1:ファネルの種類
名称 概要 主な流れ タイミング 主役
ダブルファネル パーチェスファネル 顧客が商品・サービスを認知して購買に至るまでを可視化 認知→興味・関心→比較・検討→購入 購買前 企業
インフルエンスファネル 顧客が商品・サービス購入後の流れを可視化 継続→好意→共有・紹介→発信・拡散 購買後 顧客(消費者)

 

デジタルマーケティングの実施手順

デジタルマーケティングの実施手順は以下の通りとなります。

実施手順

  • 顧客を理解する(ペルソナ設定)
  • 行動のシナリオ化(カスタマージャーニー、消費者行動モデル)
  • メディアの選定と構築(マーケティングファネル)
  • 数値目標と計測(DMP、アクセス解析ツール)
  • 実施

 

自社の製品・サービスや、ターゲット層に合わせて最適な施策を選定していくことがとても重要になるので、事前に「6W2H」を纏めて確認しておきましょう。

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それでは、それぞれについて説明していきます。

 

➀顧客を理解する(ペルソナ設定)

アプローチする顧客のことを詳しく知り、メンバー間における、ターゲットイメージのズレを小さくするために「ペルソナ」を設定していきます。
「ペルソナ」とは、商品・サービスの受け手となる代表的な顧客像を言語化したものです。年齢や性別などの基本的な情報のほか、どのような生活をしているのか、どのような情報に触れているのか、何を感じ考えているのか、といった情報をペルソナシートで以下のポイントを収集・整理します(図4)。

ペルソナ設定のポイント

  • 基本プロフィール:イメージする顧客の画像/写真、名前、性別、年齢、家族構成(独身、既婚、子供の数)、年収、職業、居住地、性格など
  • ライフゴール:長期的な希望や自己イメージ
  • エモーショナルゴール(感情面):製品・サービスでどのように感じたいか
  • エンドゴール(行動面):製品・サービスで何を達成したいか(抱えている課題は何か)
  • 生活背景:生活スタイルや行動パターン(趣味、休日の過ごし方、好きな雑誌やメディア など)
  • 購買行動:商品を購入する場所、購入するきっかけ
  • 対象商品の使い方:どのように対象商品や類似商品を使っているか
  • 対象商品での経験:対象商品や類似商品を使った際に経験したこと

 

ペルソナシートによるペルソナ設定

図4:ペルソナシートによるペルソナ設定

 

➁行動のシナリオ化(カスタマージャーニー、消費者行動モデル)

ペルソナ設定によりターゲット顧客像が決定したら、その顧客がマーケティングファネル(ダブルファネル)の中で、どのような思いで、どのような行動をするかを検討していきます。
マーケティングファネル内における行動のシナリオ化は、一般的にカスタマージャーニーと消費者行動モデル(AIDMA、AISAS、VISASなど)でおこなっていきます。

それぞれの具体的な考え方について説明していきます。

 

マーケティングファネルとカスタマージャーニー(消費者行動モデル)

図5:マーケティングファネルとカスタマージャーニー(消費者行動モデル)

 

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーとは、 直訳すれば「 顧客の旅」 ですが、 顧客の日々の行動や五感に触れる物事を、時系列に沿ってできるだけ具体的に想像し、 把握するために活用するフレームワークです。そして、カスタマージャーニーを図式化した表のことを「カスタマージャーニーマップ」とも呼びます(図6)。
カスタマージャーニーマップは、顧客が商品を購入したりサービス受けたりする過程やその前後で、どのような体験をして、どのような感情を抱くのかを時系列で可視化するツールです。マーケティング戦略の立案において購買ステップごとの顧客のニーズを探ったり、現状のサービスの問題点を特定して改善したりするために作成されます。

特徴は、消費者行動モデルと比べて、直線的で単純な行動だけでなく、気持ちや思考など心理面の変化も同時に考えていきます。

 

カスタマージャーニーマップ

図6:カスタマージャーニーマップ

 

カスタマージャーニーマップの作成手順は以下となります。
尚、図6は店舗型の「鍼灸院×エステサロン」での簡易的な例となります。

作成手順

  • ペルソナ設定を確認する
    ペルソナシートで設定した、顧客像を改めて確認します。
  • ペルソナの目標を確認する
    顧客が達成したいこと(得たい満足)とその理由を明らかにする。
  • ステップを書き出す
    特定の行動を取るとき、カスタマーがしそうな大まかな行動をステップに分けて書き出します。
  • 詳細な行動を書き出す
    大まかな行動のステップをさらに細かく分解していきます。
  • 行動の裏にある思考を書き出す
    あらゆる行動には理由があるはずです。なぜその行動をとったのか?カスタマーの意識の動きを想像してみます。
  • タッチポイントを書き出す
    人、店、ウェブサイト、アプリ、業務システムなど、ステップごとにカスタマーと接点を持つ要素をリスト化します。この際、スマホやSNSによるユーザーとの接点が主要な検討項目になったことを留意しなければなりません。
  • 感情を書き出す
    場面が変われば人の感情変わりるため、その感情の波を可視化していきます。特に「場面ごとの痛みの度合いがどれくらいか?」ということと、「顧客の不都合が怒りの感情まで到達するのはどこになるのか?」を検討することが肝心です。顧客が抱えている不都合がなぜ起きているのか?できるだけ深く洗いだすことが重要です。
  • 現状の課題を書き出す
    他の全ての項目を記載したのちに全体を俯瞰して顧客が直面している課題は何かを抽出します。

 

消費者行動モデル(AIDMA、AISAS、VISAS)

消費者の購買プロセスを可視化するフレームワークの一つです。消費者が商品・サービスを認知してから行動(購入・利用など)にいたるまでの過程を説明した概念です(図7)。
顧客目線に立っての施策の設計ができるため、マーケティングや営業、広報など、幅広い分野の戦略設計や改善策の策定場面で活用します。このフレームワークを活用すると、認知から行動(購買など)までの各段階で、顧客の状況や、何に悩むのかを可視化でき、適切なコミュニケーション施策を設計できます。

消費者行動モデルは、マス媒体時代の典型的なAIDMAモデルから検索エンジン時代のAISASモデル、SNS時代のVISASモデルと多層化し、媒体の進化とともに変化しています。とはいえ、古い消費者行動モデルが全くなくなったのではなく、コミュニケーション経路は多様・多層で複雑になっているのです。

参考

  • AIDMAモデル:マス媒体時代の典型的なモデル
    メディアによる行動喚起が起点→Attention(認知)→Interest(興味・関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)
  • AISASモデル:検索エンジン主流時代のモデル
    自己認識による行動(自分が欲しいもののみ)が起点→Attention(認知)→Interest(興味・関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)
  • VISASモデル:SNS主流時代のモデル
    他社による行動喚起(気付かなかったことに気付く)が起点→Viral(口コミ)→Influence(影響)→Sympathy(共感)→Action(行動)→Share(共有)

 

消費者行動モデル(AIDMA、AISAS、VISAS)

図7:消費者行動モデル(AIDMA、AISAS、VISAS)

 

消費者行動モデル(AIDMA、AISAS、VISASなど)の作成手順は以下となります。

作成手順

  • ペルソナ設定を確認する
    ペルソナシートで設定した、顧客像を改めて確認します。
  • 顧客の状況を書き出す
    認知から行動に至るまでの各段階で、顧客がどのような状況に置かれているのかを書き出します。どこにいてどんな情報に触れているのか、どのような行動を取っているのかを整理します。
  • 顧客のニーズを書き出す
    各段階で顧客が求めていることや、困っていること、課題として抱えていることを書き出します。
  • コミュニケーション施策を設計する
    書き出した顧客の状況とニーズに対応するコミュニケーション施策を設計します。コミュニケーション施策とは、顧客との間で行うやり取りで、具体的に幅広い施策の中から最適な方法や組み合わせを考えていきます。

➂メディアの選定とマーケティングファネルの構築

ターゲット顧客像の行動シナリオ化が出来たら、想定した顧客の購買行動に対応したメディアの選定をおこない、マーケティングファネルを構築していきます。

 

メディア選定

メディアを選定するにあたり、次の「プロモーション・ミックス」や「トリプルメディア(メディアの3分類)」の視点で検討していきます。

 

プロモーション・ミックス

プロモーションミックスとは、ターゲットとする消費者や市場に対してさまざなプロモーション・チャネル(販売促進、人的販売、パブリシティ、広告宣伝など)を最適に組み合わる方法です(図8)。最適なプロモーション機会を行う上で必要な作業で、企業はこれらのメニューを予算の範囲内で組み合わせ、売上の最大化を狙います。

そして、プル戦略とプッシュ戦略のどちらに力を入れるかを検討していきます。どちらの戦略に力を入れるかは、製品・サービスの特性に依存する場合が多く、また市場性に依存する場合もあります。しかし、マーケティング戦略におけるマーケティングミックス(4P)まで決まっていれば、どちらの戦略に力を入れるかは決まっていることの方が多いと思います。

  • プッシュ戦略とは、企業側から流通業者や小売業者、直接消費者に働きかけ、顧客への購買意欲を高めたり、販売施策を援助したりすることです。販売促進や人的販売が主な手法で、押し出す(プッシュ)ようにしかけるイメージから、「プッシュ戦略」と呼ばれます。
  • プル戦略とは、企業側が広告宣伝やパブリシティ等(現在は口コミも含める)を展開することにより、顧客に働きかけて購買意欲を喚起させる考え方です。需要を引き出す(プル)ことを目的としているため、「プル戦略」と呼ばれます。

 

プロモーション・ミックス

図8:プロモーション・ミックス

 

トリプルメディア(メディアの3分類)

トリプルメディアとは、デジタルマーケティング時代に新しく生まれた考え方で、消費者が接触するメディアを「ペイドメディア(paid media)」「アーンドメディア(earned media)」「オウンドメディア(owned media)」の三つに分類・整理するフレームワークのことを指します(図9)。

トリプルメディアはそれぞれ一長一短なので、目的に応じて使い分けることが必要があります。例えば、ペイドメディアで集めたユーザーをオウンドメディアに誘導し、そこで自社を深く知ってもらったうえで、アーンドメディアでユーザーに発信してもらうといった戦略を立てることを意識するのが重要です。

➀オウンドメディア

自社で管理運営をするメディアのこと。
短期的な効果が出づらく、労力もかかりますが、コストをかけずに自社コンテンツを発信していくことが出来ます。
主な媒体は、webサイト、ECサイト、blogサイト、メルマガなど。

➁ペイドメディア

有料で広告を出稿するメディアのこと。
コストはかかりますが、自社のブランドや商品・サービスを消費者に早く広く訴求する事が出来ます。
主な媒体は、4マス広告(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌)、インターネット広告(リスティング、バナー、動画等)、SNS広告など。

➂アーンドメディア

消費者が起点となるコミュニケーションを通じて評判を得るメディアのこと。
消費者が起点となるため、自社でコントロール出来ませんが、コストをかけずに双方向でのコミュニケーションが可能で、情報が拡散されやすい特徴があります。
主な媒体は、SNS(Instagram、Facebook、Twitter、LINE、YouTube、Tik tok等)、掲示板、口コミ、レビュー、講演など。

 

トリプルメディア(メディアの3分類)

図9:トリプルメディア(メディアの3分類)

 

マーケティングファネルの構築

想定した顧客の購買行動に対応したメディアの選定が決定したら、マーケティングファネルの構築をおこないます。
ダブルファネル(パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせたもの)は、以下の5つの段階に分けて検討していきます(図10)。

パーチェスファネルとインフルエンスファネルは対立しあうものではなく、逆に組み合わせることで相乗効果を生み出せるものです。

プロモーション(リードジェネレーション)

認知や興味・関心を持ってもらう段階にあたるのが、「プロモーション(Promotion)」段階です。多くの場合、商品・サービスを知ってもらい、ターゲット顧客の認知度を高め、顧客との接触度を高める段階です。
活用する媒体は、Googleマイビジネス、検索エンジン、オンライン広告、blog、Instagram、Twitter、YouTubeなどが挙げられます。

アクイジション(ナーチャリング)

アクイジション(Acquisition)とは、直すると「取得」や「獲得」を意味します。つまり、ここでは見込み客を獲得する段階のことを指します。見込み顧客をリスト化して、情報発信やアプローチなどで新規顧客を獲得するための行動のことです。
具体的には、webサイト上のお問い合わせフォームや資料請求フォーム・ダウンロード、予約フォームなどが挙げられます。顧客情報を取得し、見込み客に対するコミュニケーション(メールやLINEなど)で効率よく見込み客を獲得出来るようにしていきます。

コンバージョン

コンバージョン(Conversion:CV)とは、直訳すると、「変換」「転換」「転化」といった意味ですが、マーケティングの分野では、Webサイトにおける最終的な成果のことを指します。
実店舗への来店、ECサイトからの購入などがコンバージョンが挙げられます。webサイトを訪問した人が、来店予約や商品購入、資料請求をしたりすることも含めて計測しやすいものを自社のコンバージョンとして設定していきます。

リテンション

リテンション(Retention)は「維持・保持」を意味する言葉で、既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動のこと。購入をしてくれた顧客に対して、継続購入・利用やクロスセル(他の商品などを一緒に購入してもらうこと)・アップセル(より高額な商品や付加価値のある商品を購入してもらうこと)を用いて客単価を高めていく段階です。
具体的には、会員登録やポイントカード、メルマガやLINEによるお得な情報や有益な情報を発信などで継続購入・利用を促します。そして、クロスセルはインターネット通販における定期購入の推奨・エステサロンや美容サロンにおける物販、アップセルは家電量販店などにおける価格の高い上位機種の推奨・整骨院(接骨院)における保険外メニューの推奨などが挙げられます。

インフルエンス

インフルエンス(Influence)は「影響・影響力」を意味します。自社のファンになってもらいファン化した顧客に商品・サービスの口コミや紹介をしてもらう段階です。顧客が口コミや紹介をしてくれるようになることで、各フェーズの顧客数を底上げしてくれる状態です。
具体的には、口コミやSNSによるシェアや発信などが挙げられます。
尚、口コミの源泉・原点は「顧客体験」を創出することにあります。そのため、顧客が自社製品・サービスに接触・関与し、商品を試用・体験し、価値を体感・実感してもらったり、ちょっとした気付きや驚き・感動を覚えたりするような機会や空間を提供し、自然に商品価値についてのクチコミを共有・拡散したくなるような機会を創出できるように促していきます。

 

マーケティングファネルにおけるメディアの選定

図10:マーケティングファネルの構築

 

図10では、プロモーション(リードジェネレーション)フェーズで、「Googleマイビジネス、検索エンジン、Google広告、blog、Instagram、Twitter、YouTube」により、顧客への認知や顧客との接触度を高めています(実際には、これら全ての施策をおこなうことは困難なので、ターゲット顧客に対応したメディア選定が重要)。
次に、アクイジション(ナーチャリング)フェーズでは、自社webサイト上に顧客がアクセスしやすく設計した「お問い合わせフォーム、資料請求フォーム・ダウンロード、予約フォーム」から顧客情報を取得後、「メールやLINE」におけるコミュニケーションから、コンバージョン(新規顧客獲得)である来店、購入に繋げています。
コンバージョン後のリテンションフェーズでは、初回来店・購入を達成した既存顧客に対して「会員登録や公式LINEの登録」により、継続購入・利用、クロスセル/アップセルを促し客単価を高めます。
そして、インフルエンスフェーズでは、育成・維持することでファン化した優良顧客による口コミや共有、発信により、新たな顧客獲得および各フェーズのパフォーマンスを底上げするマーケティングファネル(ダブルファネル)を構築しています。

マーケティングファネルの構築は、自社事業のターゲット顧客に対応したメディアで検討していく必要があります。
そして、構築したメディアをバラバラに運用するのではなく、ひとつの戦略目標のもとに統一感を持ったコミュニケーションシナリオやKPI(Key Performance Indicator)をデザインし、それを遂行できるように全体の組み合わせを最適化する必要があります。つまり、ダブルファネルマーケティングとは、既存顧客のクチコミが新規顧客の開拓・購入・継続を促進する効果(ダブルファネル効果)を有効活用し、「プロモーション(リードジェネレーション)⇒アクイジション(ナーチャリング)⇒コンバージョン⇒リテンション⇒インフルエンス」という一連のプロセスにおける各フェーズのパフォーマンスを底上げすることで、マーケティング戦略全体のROIを最適化する手法に他ならないのです。
また、マーケティングファネルにおけるROIの最大化には、顧客をたくさん入れる、離脱率を下げる(Churn Rate)、対象外の顧客を早く除外する、早くコンバージョンさせることが重要です。

そして、ファネル分析を用いて施策を改善する際は、ファネルの各ステップにおける数値目標を定め、見込み顧客数などの推移を計測した上で、脱落が多く生じている箇所に対して重点的に対策していくことで、効率よく改善に取り組むことが出来るのです。

 

参考

  • KPI(Key Performance Indicator)
    KPIとは「Key Performance Indicator」の略語で、「重要業績評価指標」と訳します。事業目標を達成するために実行すべきプロセスが、適切に実施されているかを数値化して評価するものです。
  • ROI(Return On Investment)
    ROI(Return On Investment)の略称です。日本語では「投資収益率」や「投資利益率」とも呼ばれ、投資した費用に対し、どのくらいの利益が出たのかを測るための指標です。マーケティングや広告など、支出を伴う施策の費用対効果を明らかにしたいときに有効です。ROIの数値が高ければ、より効果的な投資ができているという証明になります。
    尚、ROIは次の式で求めることができます。
    【売上ー売上原価ー投資額)÷ 投資額×100(%)】

➃指標と計測

マーケティング活動は投資であるため、目標に対する指標を定め、計測していく必要があります。そして、計測・分析できることで、施策や改善活動に利活用出来るようになるのです(図11)。
そこで、ここでは指標(LTVとCAC・CRC、KPIの設定)と計測(DMP)による施策の最適化について説明していきます。

 

マーケティングファネルとDMP

図11:マーケティングファネルとDMP

 

指標

マーケティングに対して、どこまでコストをかけてよいかを判断し、LTV(顧客生涯価値)を基準として運用していきます。
LTVとは、Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の略で、「顧客生涯価値」と訳されます。ある顧客が、取引を開始してから終了するまでの期間に、自社に対してどれだけ利益をもたらしたか、収益の総額を算出するための指標です。

また、LTV(顧客生涯価値)との計算式にも含まれていることから、関係が深い指標として、CAC(Customer Acquisition Cost)と、CRC(Customer Retention Costs)があります。CACは顧客獲得コストで、CRCは顧客維持コストを意味します(図12)。

LTVの計算式

基本となる式   LTV=購買単価×購買頻度×契約継続期間

費用を考慮した式 LTV=顧客単価×収益率(粗利率)×購買頻度×継続期間-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)

  • 顧客単価:1回の購買によって顧客が支払う金額
  • 収益率(粗利率):売上額に対する粗利額(売上-売上原価)の割合、粗利÷売上=粗利率
  • 購買頻度:一定期間に顧客が購買活動を行う頻度
  • 取引期間:顧客が継続して取引(購買活動)を行う期間
  • 顧客の獲得・維持コスト:新規顧客を獲得するのにかかる費用(CAC)、顧客を維持するのにかかる費用(CRC)の合算

 

LTVとCAC・CRCの関係

図12:LTVとCAC・CRCの関係

 

LTVとCACの関係

CAC(顧客獲得コスト) の計算式は、「 顧客を獲得するために費やしたコスト ÷ 新規顧客獲得数」であり、コストには広告費・販促費・人件費等が含まれます。
LTVを考えるときに、CACについても検討する必要がある理由は、正しく利益を出せているのか計算するためです。
「LTV:CAC」は、1を上回っている場合は利益が出ていますが、1を下回っている場合は新規顧客を獲得しても赤字、売れば売るほど赤字になっている状態だとわかります。また、一般的に、「LTV:CAC」の最適な数字は「3以上」だと言われています。

ポイント

「LTV:CAC」のバランス

  • 低すぎても高すぎてもよくない
  • CACが大きすぎる:お金で顧客を買っている、破綻する
  • CACが小さすぎる:成長の機会を失っている

「LTV:CAC」の例

  • 1:1 顧客獲得ごとに損失
  • 3:1 よい
  • 4:1 もっとCACをかければ急成長できる

 

LTVとCRCの関係

CRC(顧客維持コスト) の計算式は、「 顧客を維持するために費やしたコスト ÷ 既存顧客数 (該当期間末時点の顧客数 – 該当期間の新規顧客数) 」であり、CRCはCACよりも低くなる性質があります。それは、新規顧客獲得のコストは既存顧客維持の5倍(1:5の法則)かかり、顧客離れを5%改善すれば利益が25%以上改善する(5:25の法則)といわれているためで、既存顧客を維持・拡大することは重要であるといえます。

 

以上の事から、LTVを向上させるポイントは以下の通りとなります。

LTVを向上させる5つのポイント
  1. 客単価を上げる
  2. 購入頻度を上げる
  3. 継続期間を伸ばす
  4. 新規顧客獲得コストの削減
  5. 既存顧客維持コストの削減
KPIによる数値目標設定

これまでの、LTV(顧客生涯価値)に関する事項を踏まえて、KPI(重要業績評価指標)を検討していきます。

マーケティング目標の達成(KGI)やLTVの最大化を目指していくには、重要度が高く、測定できる指標をKPIとします。マーケティング施策におけるKPIを明確に化し、KPIの値でビジネスの効率や目標達成度を測り、目標が下回れば改善をおこなっていきます。

KPIが業務プロセスを評価基準とするのに対して、KGIは企業全体の最終的な目標数値を指します。そのため、KGIとKPIは連動させる必要があります。

参考

  • KGIとは「Key Goal Indicator」の略語で、「重要目標達成指標」と訳します。最終目標が達成されているかを計測する指標のことです。
  • KPIとは「Key Performance Indicator」の略語で、「重要業績評価指標」と訳します。事業目標を達成するために実行すべきプロセスが、適切に実施されているかを数値化して評価するものです。

 

デジタルマーケティングの主なKPI

図13は、マーケティングファネル内でのKPIです。
以下は、主なKPIとなります。

ポイント

広告関連KPI

  • リーチ(Reach):実際に広告を見た人数
  • フリークエンシー(Frequency):1人のユーザーに表示された広告の回数
  • インプレッション数(Impression):広告が表示された回数

広告も含めた一般的なKPI

  • ページビュー(PV :Page View):ウェブページが見られた回数
  • クリック率(CTR:Click Through Rate):表示された回数(表示回数・インプレッション数)のうち、ユーザーが実際にクリックした回数の割合
  • コンバージョン率(CVR :ConVersion Rate):クリックされた回数のうち、コンバージョンに至った割合

 

CTRが悪ければ、広告が表示された時にあまりユーザーの関心を引けていないと考えられます。広告の文言を変える、訴求ポイントを変えるなどが検討できます。出稿するターゲティングを変える、出稿するメディアを変えることも、CTR改善に結びつく可能性があります。
また、CVRが悪い場合には、ユーザーがどこで離脱してしまっているかなどを分析し、コンテンツ自体の内容が悪いのか、レイアウトが良くないのかなど、なぜ期待した行動をとってくれないのかを検討しましょう。
これらのデータを元に最適化を進めることが、顧客獲得・顧客維持につながり、マーケティング施作の成功へと繋がります。
そのため、CTR、CVRなどの指標を元に施策を最適化していく必要があります。

 

マーケティングファネルにおけるKPI

図13:マーケティングファネルにおけるKPI

 

計測

DMPによる総合的な効果測定

DMPとは、「Digital Marketing Platform(デジタルマーケティングプラットフォーム)」で、明確な定義はないですが、ファネルのデータを一括管理し、分析を行うプラットフォームです(図:14)。また、顧客が利用するデバイスやメディアを使って、あらゆる顧客接点で、顧客に最高の体験を与えるためのシ ステム基盤です。

顧客接点がデジタル化するこでは、分析可能となり、作成した行動シナリオに基づいたメディアから、データを収集、整理、分析をおこない、マーケティング施策などに利活用していきます。

デジタルマーケティングにおけるDMP

図14:デジタルマーケティングマーケティングプラットフォーム(DMP)全体の構成要素

 

DMPは、広告関連では「Data Management Platform(データ マネジメント プラットフォーム)」といわれる事も多く、これも複数のデータソースからデータを集めて分析するプラットフォームのことで、「インターネット上に蓄積された様々な情報データを管理するためのプラットフォーム」です(図:15)。
デジタルマーケティングプラッ トフォームのほうが広義で、店舗などWebやデジタル広告だけで完結しないものも含めて、顧客体験をサポートしようとするものです。

DMPが利用するデータの分類

  • ファーストパーティーデータ:自社が直接得た情報(オンライン・オフラインで収集)
  • セカンドパーティーデータ:他社から購入した他社のファーストパーティーデータ
  • サードパーティーデータ:第三者(ブローカー)から購入した広告会社などが収集したデータ(地域、健康状態、収入、興味、など自社では収集することができない外部データ)

 

データマネジメントプラットフォーム(DMP)

図15:データマネジメントプラットフォーム(DMP)

 

DMPの目的

DMPの主な目的は以下のためであり、PDCAを回しながら、目的と仮説構築(シナリオ)、実施、計測、シナリオの改善をおこなっていく事です。

  • プロモーションや顧客の抱える課題の理解
  • カスタマジャーニーの把握、カスタマーエクスペリエンスの改善
  • コンテンツの改善
  • キャンペーン(広告、クーポンなど)の効果測定:動的ナーチャリング
  • コンバージョンの促進:KPIを定義し、目標を達成する
DMPがないと何が起こるか

DMPがない事により、次のような問題が発生してしまいます。
多数のメディア(SNS, Blog, 検索エンジン、ウェブ、広告、ECサイト売上げなど)を活用した場合に、データが分散するためデータが統一的に見れません。そして、全体的な顧客の行動が把握できず、効果が総合的に判断できません。また、デジタルデータであるにもかかわらず、リアルタイムに活用が困難となってしまいます。

そこで、DMP(Digital Marketing Platform)を使う事で、主に以下を把握することが可能です。

  • ファネル全体の状況:どの段階に何人いるのか、どこで滞留しているのか、キャンペーンの効果はどの程度か
  • 個別の状況(User Explorer):誰がどの段階にいるのか、誰が有望か、有望なパターンの発見
  • CRのKPIと達成状況:CTR (Click Through Rate), CVR (Conversion Rate)など
  • 自動的に顧客をスコア化、アクションを顧客ごとにカスタマイズ
  • スコアに応じて自動的にアクション(メール、ウェブへの誘導)

 

Google Analytics(グーグルアナリティクス)

デジタルマーケティングが今までのマーケティングと大きく異なる点は、デジタルマーケティングにおける実施施策の結果データを即座に入手、可視化できる点です。その中でもGoogle アナリティクスはアクセス解析としての活用だけではなく、デジタルマーケティング全体のデータ分析プラットフォームとして活用できます。
DMP機能を含む機能を提供していることから、より多くの多様なデータを取込むことでDMPとしての活用目的・施策も多様化できます。
例えば、ECシステム、会員システムとのデータ連携により、Webサイト上の行動データに加え、ユーザーの年齢、性別、興味がある商品群、過去の購入履歴、趣味嗜好などの属性データもGoogle クラウド上に格納することができます。これらのデータは「どんなユーザーがサイトを訪問しているか」「どんなユーザーが企業にとってロイヤルティが高いか」などの分析が可能になり、ユーザー個々の把握に役立ちます。さらに、一人ひとりに最適なプロモーションを行うことも可能になります。
また、無料のGoogle Analytics(有料版はGoogle Analytics 360 Suite)でも十分に活用できます。

 

➄実施と改善

デジタルマーケティングの実践では、「構築(build)→計測(measure)→学習(learn)」のフィードバックループを最小限の時間と新たな評価基準を用いて改善活動として回しながら改善し、再構築も状況に応じておこなうことにより効果を最大化していくことが重要です(図16)。
ここで最も重要なことが、粗くても先ずは始めることで実際に顧客と接触し、リアルタイムに検証を行い、高速でPDCAを回すことだといえます。また、経験をしっかりと積み、ノウハウを蓄積するスピードと回数を意識する事がデジタルマーケティングを成功に繋げるカギです。

  • 構築(build):ターゲット顧客の行動シナリオに基づき、適切なメディアの選定および計測・分析できる体制を構築
  • 計測(measure):KPIを設定し、実際に計測した数値データを収集、整理、分析
  • 学習(learn):分析結果をもとに戦略を方向転換したり、デジタルマーケティングの各要素の改善や再構築
デジタルマーケティングの実施と改善

図16:デジタルマーケティングの実施と改善

 

デジタルマーケティングを実践してみよう

今回はデジタルマーケティングの実践について説明してきました。
デジタルマーケティングとは何か、なぜデジタルマーケティングを実践する必要があるのか、また実践する際の全体的な流れを把握できたでしょうか。
デジタルマーケティングは、どんな企業にとっても欠かせないものとなってきています。本記事が、皆さまのデジタルマーケティングへの取り組みを深めるきっかけとなれば幸いです。

様々なメディアの活用(検索エンジン対策、Googleマイビジネス、各種SNS、広告の運用等)や計測・分析の手法(Googleアナリティクス等)など、デジタルマーケティングに関する具体的な内容を別の記事で作成していく予定です。

弊社では、施術ビジネス(治療院/整骨院/整体・リラクゼーション院/美容・エステサロン/トレーニング/リハビリ/デイサービス等)業界向けのコンサルティング事業をおこなっております。
もし、マーケティング戦略やデジタルマーケティング戦略についてお悩みの方は、ぜひ弊社へご相談ください。

 


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また、Web集客支援(ホームページ・ECサイト制作/SEO対策/MEO対策/Web広告)によるデジタルマーケティング支援ももおこなっております。初回無料相談実施中のため、お気軽にお問い合わせください。

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