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柔道整復・鍼灸・マッサージ市場に関する調査を実施(2026年)|市場規模・最新動向・今後の展望を解説

2026年7月2日、矢野経済研究所による「柔道整復・鍼灸・マッサージ市場に関する調査を実施(2026年)」の調査結果がプレスリリースされ、市場規模や市場動向、参入企業の動向、将来展望などが公表されました。

2025年の市場規模は1兆70億円(前年比101.1%)と推計され、1兆円市場を回復しています。
一方で、高齢化による需要拡大が期待される反面、治療院数の増加や異業種との競争激化、人材不足など、経営環境は厳しさを増しています。

柔道整復・鍼灸・マッサージ市場規模推移_2026
柔道整復・鍼灸・マッサージ市場規模推移_2026

そのため、本記事では、矢野経済研究所の調査結果のサマリーを紹介するとともに、治療院経営者が今後取り組むべきポイントについて解説します。

1. 市場概況

接骨院・鍼灸院・マッサージ院で提供される施術は、国家資格者(柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師)が行う医療類似行為であり、整体やカイロプラクティックなどの民間療法とは区別されます。
今回の調査では、これらの事業者売上高を基に市場規模が算出されています。

2025年の柔道整復・鍼灸・マッサージ市場規模は、前年比101.1%の1兆70億円と推計され、1兆円市場を回復しました。
市場拡大の背景として、主な利用者である高齢者人口の増加に加え、各治療院で自費施術へのシフトが進んだことが挙げられています。

2. 市場拡大の背景

市場成長を支えた要因は、大きく次の2点です。

  • 高齢化の進行により、柔道整復・鍼灸・マッサージの需要が構造的に増加していること。
  • 保険診療だけでなく、自費メニューや自由診療の充実によって、患者一人当たりの売上単価向上が進んだこと。

3. 業界の課題

一方で、市場全体が拡大しているものの、経営環境は厳しさを増しています。

特に、治療院数の増加による競争激化に加え、整体院・リラクゼーションサロン・整形外科など周辺業種との患者獲得競争も強まっています。そのため、従来と同じサービスや経営手法を継続するだけでは、今後の経営は難しくなる可能性があると指摘されています。

また、施術者の採用・育成、人材確保も業界共通の課題として挙げられています。

4. 将来展望

矢野経済研究所では、市場全体としては高齢化を背景に一定の需要が継続すると見込んでいます。

一方で、市場の成長だけに依存することは難しく、今後は各事業者が差別化を図ることが重要になるとしています。競争が激化する中では、自費施術の充実やサービスの付加価値向上、患者満足度の向上などが、持続的な経営に向けた重要な取り組みになると考えられています。

5. 調査のポイント(要約)

  • 2025年の市場規模は前年比101.1%の1兆70億円と推計。
  • 高齢者人口の増加が市場拡大を支える構造的要因となっている。
  • 自費施術へのシフトが市場成長に寄与した。
  • 治療院数の増加や整体・整形外科などとの競争激化により、経営環境は厳しさを増している。
  • 今後は従来型の経営だけでは難しく、付加価値の高いサービスや差別化戦略がより重要になると分析している。

6. 調査結果から見える今後の治療院経営への示唆

矢野経済研究所の調査からは、市場全体は拡大傾向にある一方で、すべての治療院がその恩恵を受けられる状況ではないことが読み取れます。

高齢化による需要増加は今後も見込まれるものの、患者数の増加以上に治療院や整体院などの競争環境は厳しくなっています。
そのため、「立地が良い」「技術が高い」といった従来の強みだけでは選ばれ続けることが難しくなっています。

今後は、自費施術の充実による客単価向上やリピート率の改善に加え、ホームページやGoogleマップ(MEO)、口コミ対策などのWeb集客を強化し、継続的に新規患者を獲得できる仕組みづくりが重要です。
また、人材不足への対応として、スタッフが長く働き続けられる職場環境の整備や業務効率化も欠かせません。

市場の成長を自院の成長につなげるためには、施術サービスだけでなく、経営・マーケティング・人材戦略を含めた総合的な経営力が、これまで以上に重要になるでしょう。

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飯塚 伸之(いいづか のぶゆき)

株式会社BE NOBLE 代表取締役、法政大学経営大学院特任講師、MBA(経営管理修士)
医療機関での勤務経験を活かし、ヘルスケア事業者の経営・集客支援や資金調達支援、M&A、企業向け健康経営支援事業を展開。 中小企業診断士/健康経営エキスパートアドバイザー/医療経営士/ファイナンシャルプランナー/鍼灸師/柔道整復師/キャリアコンサルタント/産業カウンセラーなど、多岐にわたる資格を保有し、幅広い視点からクライアントの課題解決に取り組む。

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