ヘルスケア業界(クリニック・歯科医院・治療院・介護福祉施設など)は、患者や利用者からの「信頼」で成り立つ業界です。
しかし、クライアントのための市場調査や競合調査を行う中で、いまだにSSL化(HTTPS化)されていないホームページが数多く存在することに驚かされます。
しかも、"10年以上更新されていない古いサイト"だけでなく、"比較的新しいのに予約フォーム・問い合わせフォームで個人情報を扱っているサイト"まで「SSL未対応」というケースも珍しくありません。
医療・介護・治療院業界は公的制度(医療報酬・介護報酬)に支えられた事業であり、信頼性の欠如はそのまま事業の信用低下に直結します。
そんな中でSSL未対応のホームページを放置することは、「情報漏洩の危険性」だけでなく「来院者離脱」「SEO悪化」など多くの損失につながります。
本記事では、ヘルスケア事業者がSSL化を必須とすべき理由と、すぐに行える対策についてわかりやすく解説します。
ヘルスケア業界
治療院(接骨院・鍼灸院・マッサージ院)/整体院/リラクゼーションサロン/美容・エステサロン/病院・診療所・クリニック・医院(医科・歯科)/介護・福祉施設/フィットネス・パーソナルジムなど
目次
1.SSLとHTTPSについて
まず、SSL化の必要性を理解するために、SSL と HTTPS の違いと仕組みを簡潔に説明します。
SSLとは?

SSL(Secure Sockets Layer) は、Webサイトとユーザーの間でやり取りされる情報を
暗号化し、安全に通信するための仕組み(プロトコル) です。
より正確には現在は「TLS(Transport Layer Security)」が使われていますが、一般的にはまとめて「SSL」と呼ばれています。
SSLが導入されていることで、
- フォーム入力内容
- クレジットカード情報
- 予約情報
- 患者・利用者の個人情報
などが第三者に盗聴されたり、改ざんされたりするリスクを大幅に下げることができます。
SSL証明書とは?
SSLを使った安全な通信を行うためには、SSL証明書 が必要です。
SSL証明書は、
「このサイトは正しい運営者のものであり、通信を暗号化しています」
ということを証明する役割を持ち、認証局(CA)と呼ばれる信頼できる機関が発行します。
HTTPSとは?
SSL証明書を導入したサイトは、通信が暗号化されるため
URLが http:// → https:// に変わります。
この “S” は Security(セキュリティ) を意味しています。
ブラウザ上では、
🔒 鍵マーク
とともに表示され、訪問者は「このサイトは安全である」と判断できます。
SSLとHTTPSの関係(まとめ)
- SSL:通信を暗号化する仕組み
- SSL証明書:その仕組みを利用するために必要な “安全性の証明書”
- HTTPS:SSL証明書が導入され、暗号化された安全な通信方式
つまり…
➡ SSL証明書を導入することで、サイトがHTTPS化され、安全なホームページになる
という流れです。
2.なぜSSL化が必要なのか?ヘルスケア業界ならではの理由

① 個人情報の扱いが多い業界だから
治療院・クリニック・介護施設では、
- 名前
- 電話番号
- 住所
- 症状・悩み
- 健康状態
といった機微情報をホームページで扱うケースが一般的です。
これらが暗号化されずに送信されると、第三者に盗まれる危険があります。
② 公的制度を利用する事業者=信頼性が必須
医療機関や介護施設は、医療報酬・介護報酬といった公的制度を扱う“信頼産業”です。
SSLがないサイトは、
- セキュリティ意識が低い
- 情報管理が甘い
と判断されても仕方ありません。
③ 来院前にホームページの安全性をチェックされている
最近はWebリテラシーが高まり、ユーザーは
「鍵マークがない=危険なサイト」
と認識します。
お問い合わせ前に離脱され、
来院の機会損失につながります。
「離脱」とは、ホームページを閲覧しにきたユーザーが、閲覧を途中でやめてしまうこと。
3.SSL化されていないホームページの7つの深刻なリスク

ヘルスケア業界は、他業種よりも「安全性」が厳しく求められます。
SSL化を怠ると、次のようなリスクが発生します。
① 個人情報が盗まれる危険(フォーム内容・予約情報・問診情報・決済情報)
SSL未対応のサイトでは、入力した情報が暗号化されずに送信されるため、
- 予約内容
- 問診情報
- クレジットカード情報
などが、第三者に読み取られる可能性があります。
ヘルスケア業界では致命的な問題です。
② ブラウザに「保護されていない通信」と警告が表示される

Chrome・Safariなど主要ブラウザでは、SSLがないサイトに
- 「保護されていない通信」
- 「安全ではありません」
と目立つ警告が表示されます。
これだけでユーザーの不安感は急上昇し、離脱の原因になります。
③ SEOに悪影響|GoogleはHTTPSを評価している
GoogleはHTTPS化をランキング要因に含めています。
SSL未対応のサイトは、
- SEO面で不利になる
- 競合サイトよりも順位が落ちやすい
などのデメリットがあります。
特にヘルスケア業界では検索流入は重要で、
SSL未対応=集客を逃す原因 となります。
④ データ改ざんのリスクがある
SSL化されていない通信は、途中で第三者に改ざんされる可能性があります。
特に以下のような改ざんは深刻です。
- 偽の問い合わせページへ誘導
- 決済ページを書き換えられる
- 外部サイトへ転送される
信用低下だけでなく、法的問題に発展する恐れもあります。
⑤ フォーム送信時の盗聴・情報漏洩
SSLがない場合、フォーム送信内容は「丸見え」の状態で送られます。
- 氏名・住所・電話番号
- 症状
- 健康相談など悩み
- 決済情報
これらが漏れることは、医療・介護事業者にとって信用問題です
⑥ 利用者離脱率が上昇する
近年はWebリテラシーが高く、
「鍵マークがないサイト=危険」
と判断するユーザーが増えています。
ヘルスケア業界では予約ページの離脱は致命的。
SSL未対応は 売上に直結する問題 です。
⑦ 業界特性上、信頼性の欠如は致命的
ヘルスケア業界では「安全性・信頼性」がブランド価値そのものです。
SSL未対応のサイトは、
- 施設の情報管理が杜撰
- セキュリティが弱い
という印象を与え、顧客の信頼を損ないます。
4.SSL化(HTTPS化)を行うことで得られるメリット
SSL化を実施すると、次のような効果があります。
- フォームや予約情報が安全に送信される
- ブラウザ警告が消える
- 訪問者の安心感が向上
- 検索順位が改善しやすくなる
- データ改ざんのリスク低減
- 集客導線が強化される
つまりSSLは、「信頼」「集客」「安全」すべてを向上させる基本対策と言えます。
5.自院のホームページがSSL対応しているか確認する方法
誰でもすぐに確認できます。
- URLが「https://」から始まっている
- 鍵マークが表示されている
- Chromeで警告が出ない
- フォーム入力時に注意文が出ない
1つでも当てはまらない場合、未対応または設定不備の可能性があります。
6.SSL化のためにやるべき具体的ステップ
① SSL証明書を導入する(無料〜有料)
無料のLet’s Encryptから、有料の企業認証SSLまで用途に合わせて選べます。
② サーバー側でSSL設定を有効化
レンタルサーバーで簡単に設定できます。
➂ サイト全体をHTTPS化する(リダイレクト設定)
http:// でアクセスしても
自動で https:// に転送されるよう設定します。
③ 画像・内部リンク・スクリプトもHTTPSに統一
混在コンテンツ(httpのままの画像)があると警告が消えません。
必ずHTTPSへ変更が必要です。
④ 画像・内部リンク・スクリプトをすべてHTTPSへ統一
「混在コンテンツ」があると警告が出続けます。
⑤ 予約システム・フォーム・決済ページもHTTPS化を確認
外部サービスと連携している場合は特に注意。
⑥ Google Search Console・Google Analytics の設定変更
正しいアクセス解析ができるようにします。
7.SSL対応済みの安心ホームページを作りたい方へ
ヘルスケア業界のホームページは、
「安全性+予約導線+信頼性」 が最重要です。
SSL化だけでは不十分で、以下の対応も必要になります。
- 予約導線
- 問い合わせ導線
- モバイル最適化(スマホでも閲覧しやすいサイト設計)
- SEO対策
- 公的制度を扱うための信頼性設計
自力で行うには難しく、制作経験のある専門業者に任せることで、
安全性/集客性/使いやすさ を同時に実現できます。
(参考)SSL対応まで任せられるホームページ制作をお探しの方へ
ヘルスケア業界に特化した制作会社の中には、SSL設定も含めて
安全性を担保したホームページ制作 を提供しているサービスがあります。
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- SSL標準対応
- 予約導線・問い合わせ導線を最適化
- 業界に適したデザインと構成
- 公的支援制度ページの制作経験も豊富
現在のサイトのSSLチェックや、改善提案も可能です。
まとめ|SSL未対応は“信頼損失”につながる重大リスク

SSL化されていないホームページは、
- 個人情報漏洩
- ブラウザ警告による信用低下
- データ改ざん
- SEO悪化
- 顧客離脱
など、多くの問題を引き起こします。
医療・介護・治療院などのヘルスケア事業者は、
SSL化=必須の安全対策 です。
まだSSL化ができていない場合は、早急に対応し、
患者・利用者から信頼されるホームページを整備しましょう。
弊社では、ヘルスケア業界向けのデジタルマーケティング支援をおこなっております。
そして、自社製品・サービスや事業フェーズに適したホームページ作成、SEO対策、MEO対策、リスティング広告運用代行について丁寧にアドバイスします。効果的な施策を目指している方は、ぜひ一度ご相談ください。
また、マーケティング戦略やデジタルマーケティング戦略についてお悩みの方も、ご相談ください。
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